TDDBC仙台 4thに行ってきた
昨年に続きTDDBC仙台に参加してきました。
@t_wadaさん、スタッフ、および参加者の皆さん、どうもありがとうございました。
当日のtogetter
TDDBC仙台 4th - Togetterまとめ
基調講演
@t_wadaさんによる基調講演。
講演資料は後日SlideShareにアップするとの事。
TDDの目標
動作するキレイなコードがTDDの目標。
テストコードが存在することで、改善が可能になる。
ソフトウェア工学は予測性が低い。コードを書き始めることで初めて問題に気がつくことが多い。
なので、完璧な設計をしてから実装を始めるのではなく、とりあえず実装し、きれいなコードにするのはその後にする。TDDはその手助けをしてくれる。
TDDのサイクル
- 目標を示すテストコードを書く
- テストを成功させるプロダクションコードを書く
- プロダクションコードをリファクタリングする
このサイクルが重要。
納期等の理由でリファクタリングされなくなる事があるけどちゃんとやりましょう。
テストコードのメンテナンスコストが高いと、「テストコード修正が大変だからプロダクションコードの改造はしない」という本末転倒な事になる。
なので、テストコードにもリファクタリングが必要。
プロダクションコードと同じく、テストコードもDRYにする。コピペしまくったりとかやってはいけない。
TDDを導入することで、実装時間は2割弱増えるが、その後の不具合検出数が減るため、トータルでの開発工数は減る。
TDDの対象範囲
テストの目的は対象によって異なる。
TDDはDeveloper Testing。開発者の開発促進が目的。
TDDの"T"はTestというよりCheckingに近い。(TDDはプロダクションコードが動作する事の確認でしかないため)
要件のテストとして、BDDという方法も出て来ているが、RSpecを使用したBDDとScenarioを使用したBDDの二派に別れているのが現状。
テストを動かすだけでは品質は上がらない。テストは品質を明確にするだけ。
品質を高めるのはリファクタリング。
体重計に乗っただけでは体重は減らないのと同じ。
なぜTDDをするか
「動いているコードは触るな」とは今は言えない。
コードを触らなくても周り(OS、フレームワーク等)が変わっていく。直さざるを得ない。
何もしなければコードは腐っていく。
テストコードがあることで、コードへのフィードバックが即座に得られ、書いたコード、これから書くコードに自信が持てる。
TDDライブデモ
@135yshrさんと@nnasakiさんによるgo言語によるライブデモ。
go言語は全く知らなかったけど、@135yshrさんのIDE(Sublime text)の使いこなしに感心したり、「テストコード書くのにコピペは使わないようにしてる」の発言になるほどと思ったりしながら見させて頂きました。
昼飯
はらこめし。うま。
ペアプロ
昨年に続きJavaで参加。
Pythonやりたかったけどペア居なかった。。
課題と自分らのチームで実装したソース
QAとか
和田さんへの質問と回答。
Q) 基調講演の中で、プロダクションコードとテストコードの比率が同じになるような例が出ていたが、テストコードはそんなに減らせるものなのか?
A) プロダクションコードとテストコードの比率が1:1になるようにリファクタリングし、プロダクションコードとテストコードの比率が1:1~1:2の範囲に収まるようにする。
この比率を超えるようならテストコードの見直しが必要。
Q) テストコードで、Mockは使うべきか、使わないべきか?
A) Mockは使う派と使わない派がいるが、@t_wadaさんはMock使わない派。
実物のコードが使えるなら、出来るだけ実物を使うようにしている。実物のコードを使うことで時間がかかるのは仕方ないと考えている。
最後に
テスト書きましょう。
pipのインストール(Python3.3 Windows7)
Windows7の環境でpipをインストールしたときのメモ。
参考:python - How to install pip on windows? - Stack Overflow
手順
get-pip.pyをダウンロード
https://raw.github.com/pypa/pip/master/contrib/get-pip.py
からget-pip.pyをダウンロードして保存する。拡張子は.pyで。
コマンドプロンプトからget-pip.pyを実行
なお、Pythonのインストール先をProgram Files配下にしている場合、コマンドプロンプトは管理者権限で起動する必要がある。
C:\>python C:\Downloads\get-pip.py Downloading/unpacking pip Downloading/unpacking setuptools Installing collected packages: pip, setuptools Successfully installed pip setuptools Cleaning up...
これで、Pythonインストールディレクトリ下のScriptsディレクトリにpipコマンドがインストされる。
PATH環境変数にこのディレクトリを追加しておけば、コマンドプロンプトからpipコマンドが実行出来る。
(後日追記)
Proxy配下でのpipインストール
Proxy配下の環境では上記手順だとインストール出来なかった。
公式のPythonの代わりにnimicondaをインストールした環境で、以下手順でProxyの設定を行ってインストールした。
C:\>set HTTP_PROXY=http://ID:PASS@PROXY-HOST:PROXY-PORT C:\>conda install pip Fetching package metadata: .. Solving package specifications: . Package plan for installation in environment C:\Programs\Miniconda3: The following packages will be downloaded: package | build ---------------------------|----------------- conda-3.7.1 | py34_0 201 KB pip-1.5.6 | py34_0 1.3 MB requests-2.4.3 | py34_0 607 KB setuptools-5.8 | py34_0 738 KB ------------------------------------------------------------ Total: 2.9 MB The following NEW packages will be INSTALLED: pip: 1.5.6-py34_0 setuptools: 5.8-py34_0 The following packages will be UPDATED: conda: 3.7.0-py34_0 --> 3.7.1-py34_0 requests: 2.4.1-py34_0 --> 2.4.3-py34_0 Proceed ([y]/n)? y Fetching packages ... conda-3.7.1-py 100% |###############################| Time: 0:00:01 160.19 kB/s pip-1.5.6-py34 100% |###############################| Time: 0:00:04 328.15 kB/s requests-2.4.3 100% |###############################| Time: 0:00:01 501.35 kB/s setuptools-5.8 100% |###############################| Time: 0:00:08 84.44 kB/s Extracting packages ... [ COMPLETE ] |#################################################| 100% Unlinking packages ... [ COMPLETE ] |#################################################| 100% Linking packages ... [ COMPLETE ] |#################################################| 100%
pip実行する時もproxy指定が必要。
C:\>pip install pycrypto --proxy=http://ID:PASS@PROXY-HOST:PROXY-PORT
参考:
Windows & プロキシ配下でPythonを開発する君へ - Qiita
Installing Python's easy_install using ez_setup.py from behind a proxy server - Stack Overflow
pythonメモ proxy下でのpip、easy_install - Qiita
Java8 lambda式の復習
桜庭祐一さん(@skrb)のlambda式 ハンズオンの復習を兼ねてまとめ。
ハンズオンの教材:
skrb/LambdaDojo · GitHub
lambda式を使うメリット
lambda式を使用する意味は、処理のパラレル化。
処理を複数CPUで並列に処理することで、高速化を図る事が出来る。
Functional Interface
lambda式はfunctionを書くもの。
stream apiはiteratorを書くもの。
lambda式は、Functional Interfaceのメソッドをimplementsする。
Interface | method |
---|---|
Runnable | void run() |
Callable |
T call() |
Comparator |
boolean compare(T t1, T t2) |
メソッド名を覚えておく必要はあまりなく、引数と戻り値さえ覚えておけばOK。
他にも、java.util.function packageに色々ある。
Functinal Interfaceを自作する場合は、@FunctionalInterfaceアノテーションを付与すると、コンパイラがFunctionalなInterfaceになっているかをチェックしてくれる。
演習
Functional Interfaceの実装
基本的なlambda式の書き方から。
Comparator<Integer> comparator1 = new Comparator<Integer>() { @Override public int compare(Integer x, Integer y) { return x - y; } };
ComparatorはFunctinal Interface。
このComparatorの無名クラスの定義は以下のように書き換えられる。
Comparator<Integer> comparator1 = (x, y) -> x - y;
なお、引数の型省略は、片方のみ(例えば(x, Integer y)のような)は出来ない。型省略時は両方の引数の型を省略する。
余談として、Intellijでは、特に操作しなくてもラムダ式に書き換えられる。
引数がない場合のlambda式の記述方法。引数指定がない場合でも()は省略不可。
Callable<Date> callable1 = () -> new Date();
下記のような記載も可。(コンストラクタリファレンス)
Callable<Date> callable2 = Date::new;
ループ処理
List<String> strings = Arrays.asList("a", "b", "c", "d", "e"); StringBuilder builder = new StringBuilder(); for (String s: strings) { builder.append(s); }
forループは、forEachメソッドでのループに置き換える。
List<String> strings = Arrays.asList("a", "b", "c", "d", "e"); StringBuilder builder3 = new StringBuilder(); strings.forEach(t -> builder3.append(t));
メソッドコールをメソッドリファレンスの形式にすると、引数の記載も不要。
List<String> strings = Arrays.asList("a", "b", "c", "d", "e"); StringBuilder builder4 = new StringBuilder(); strings.forEach(builder4::append);
filterメソッド
List<Integer> numbers = Arrays.asList(0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10); for (Integer x : numbers) { if (x % 2 == 0) { System.out.print(x); } } System.out.println();
forはforEachに、elseを持たないifはfilterに置き換え。
numbers.stream(). filter(x -> x % 2 == 0). forEach(System.out::print); System.out.println();
数値計算
List<Integer> numbers = Arrays.asList(0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10); double ave = 0.0; for (Integer x : numbers) { ave += x; } System.out.println(ave / numbers.size());
forEachメソッドを使用して置き換え。
なお、無名クラスと同様に、finalでないローカル変数にはラムダ式からはアクセス出来ない。ave2変数はクラス変数とする必要がある。
// ave2はクラス変数 numbers.forEach(x -> ave2 += x); System.out.println(ave2 / numbers.size());
数値の合算をreduceメソッドに置き換え。(reduceは値を集約するメソッド。第一引数に初期値、第二引数に値集約を行うラムダ式を指定する)
int ave3 = numbers.stream() .reduce(0, (x, y) -> x + y); System.out.println(ave3 / numbers.size());
Integer<->intのオートボクシング回数を削減するため、mapToIntでintに置き換えを行い、Integerへのオートボクシングを抑止。
int ave4 = numbers.stream() .mapToInt(x -> x) .reduce(0, (x, y) -> x + y); System.out.println(ave4 / numbers.size());
単純な合計値計算は、sumメソッドで出来る。
int ave5 = numbers.stream() .mapToInt(x -> x) .sum(); System.out.println(ave5 / numbers.size());
指定回数分の実行
// 乱数のリストを作成 Random random = new Random(); List<Double> numbers = new ArrayList<>(); for (int i = 0; i < 100; i++) { numbers.add(random.nextDouble()); }
forループをIntStream.range関数に置き換え。range関数は、指定した数値の範囲(回数)だけ処理を行う。
List<Double> numbers2 = new ArrayList<>(); IntStream.range(0, 100) .forEach(i -> numbers2.add(random.nextDouble()));
予め空リストを作って値を追加しくていくのではなく、collectメソッドでコレクションに変換する。collectメソッドの引数にList変換関数を指定する事で、Listへの変換を行う。
List<Double> numbers3 = IntStream.range(0, 100) .mapToObj(i -> random.nextDouble()) .collect(Collectors.toList());
桜庭さんのIT Proの連載。
Java技術最前線 - Java技術最前線:ITpro
Pacemaker+Heartbeatを試してみる(起動編)
Pacemaker+Heartbeatを試してみる(インストール編)の続き。
サーバの構成は以下。
ノード名 | 外向けIPアドレス | インターコネクト1 | インターコネクト2 |
---|---|---|---|
ha1.localdomain | 192.168.56.10(eth1) | 172.35.10.10(eth2) | 172.40.20.10(eth3) |
ha2.localdomain | 192.168.56.20(eth3) | 172.35.10.20(eth4) | 172.40.20.20(eth5) |
それぞれのサーバでha.cfを設定。
ha.cfは雛形になるファイルがあるので、そのファイルをコピーして使用する。
必要な部分のみコメントアウトを外していく。
ucast、nodeは環境に合わせて設定。nodeは、uname -nで出力される名前を指定する。
auto_failbackはoffに変更した。(系切替後に故障サーバが復旧したとき、自動で切り戻る事を防止する)
「pacemaker on」は自分で追加。
両方のサーバの違いはucastの指定部分のみ。
[root@ha1 /]# cp -p /usr/share/doc/heartbeat-3.0.5/ha.cf /etc/ha.d/ha.cf [root@ha1 /]# vi /etc/ha.d/ha.cf [root@ha1 /]# cat /etc/ha.d/ha.cf | egrep -v '^#' | egrep -v '^$' debugfile /var/log/ha-debug logfile /var/log/ha-log logfacility local0 keepalive 2 deadtime 30 warntime 10 initdead 120 udpport 694 ucast eth2 172.35.10.20 ucast eth3 172.40.20.20 auto_failback off node ha1.localdomain node ha2.localdomain pacemaker on
[root@ha2 /]# cp -p /usr/share/doc/heartbeat-3.0.5/ha.cf /etc/ha.d/ha.cf [root@ha2 /]# vi /etc/ha.d/ha.cf [root@ha2 /]# cat //etc/ha.d/ha.cf | egrep -v '^#' | egrep -v '^$' debugfile /var/log/ha-debug logfile /var/log/ha-log logfacility local0 keepalive 2 deadtime 30 warntime 10 initdead 120 udpport 694 ucast eth4 172.35.10.10 ucast eth5 172.40.20.10 auto_failback off node ha1.localdomain node ha2.localdomain pacemaker on
authkeysの設定。こちらは両方のサーバで共通。
コピー後にファイルの権限変更が必要なので注意。
今回はsha1アルゴリズムを使用している。
# cp -p /usr/share/doc/heartbeat-3.0.5/authkeys /etc/ha.d/authkeys # chown root:root /etc/ha.d/authkeys # chmod 600 /etc/ha.d/authkeys # vi /etc/ha.d/authkeys # cat //etc/ha.d/authkeys | egrep -v '^#' | egrep -v '^$' auth 2 2 sha1 secret
両系でheartbeatを起動してみる。
# service heartbeat start
で、起動してみたが、crm_monがいつまでも接続できない。
/var/log/ha-logを見ると、以下のようなエラーが。
Oct 07 17:23:52 ha1.localdomain heartbeat: [5107]: ERROR: glib: ucast: error binding socket. Retrying: Permission denied Oct 7 17:23:52 ha1 heartbeat: [5107]: ERROR: glib: ucast: error binding socket. Retrying: Permission denied Oct 07 17:23:53 ha1.localdomain heartbeat: [5107]: ERROR: glib: ucast: error binding socket. Retrying: Permission denied Oct 7 17:23:53 ha1 heartbeat: [5107]: ERROR: glib: ucast: error binding socket. Retrying: Permission denied Oct 07 17:23:54 ha1.localdomain heartbeat: [5107]: ERROR: glib: ucast: unable to bind socket. Giving up: Permission denied Oct 07 17:23:54 ha1.localdomain heartbeat: [5107]: ERROR: make_io_childpair: cannot open ucast eth2 Oct 7 17:23:54 ha1 heartbeat: [5107]: ERROR: glib: ucast: unable to bind socket. Giving up: Permission denied Oct 7 17:23:54 ha1 heartbeat: [5107]: ERROR: make_io_childpair: cannot open ucast eth2 Oct 07 17:23:55 ha1.localdomain heartbeat: [5111]: CRIT: Emergency Shutdown: Master Control process died. Oct 07 17:23:55 ha1.localdomain heartbeat: [5111]: CRIT: Killing pid 5107 with SIGTERM Oct 07 17:23:55 ha1.localdomain heartbeat: [5111]: CRIT: Emergency Shutdown(MCP dead): Killing ourselves. Oct 7 17:23:55 ha1 heartbeat: [5111]: CRIT: Emergency Shutdown: Master Control process died. Oct 7 17:23:55 ha1 heartbeat: [5111]: CRIT: Killing pid 5107 with SIGTERM Oct 7 17:23:55 ha1 heartbeat: [5111]: CRIT: Emergency Shutdown(MCP dead): Killing ourselves. Oct 7 17:26:59 ha1 heartbeat: [5179]: info: Pacemaker support: on
SELinuxが悪さをしているという情報があった。SELinux、iptablesを無効にしてみる。
# getenforce Enforcing # setenforce 0 # getenforce Permissive # iptables -L Chain INPUT (policy ACCEPT) target prot opt source destination ACCEPT all -- anywhere anywhere state RELATED,ESTABLISHED ACCEPT icmp -- anywhere anywhere ACCEPT all -- anywhere anywhere ACCEPT tcp -- anywhere anywhere state NEW tcp dpt:ssh REJECT all -- anywhere anywhere reject-with icmp-host-prohibited Chain FORWARD (policy ACCEPT) target prot opt source destination REJECT all -- anywhere anywhere reject-with icmp-host-prohibited Chain OUTPUT (policy ACCEPT) target prot opt source destination # service iptables stop
再度チャレンジ。
両方のサーバでheartbeatを起動。
# service heartbeat start
crm_monの内容を確認。
# crm_mon -1r ============ Last updated: Tue Oct 7 18:09:46 2014 Stack: Heartbeat Current DC: ha2.localdomain (8b5fa310-2ad6-6504-5874-35e498f88c61) - partition with quorum Version: 1.0.13-30bb726 2 Nodes configured, unknown expected votes 0 Resources configured. ============ Online: [ ha1.localdomain ha2.localdomain ] Full list of resources:
サーバ2台がOnlineになった。起動出来たっぽい。
SELinuxは特に要らないので、iptablesともどもOFFにする。
# vi /etc/selinux/config SELINUX=enforcing ↓ SELINUX=permissive
# chkconfig iptables off # chkconfig --list iptables iptables 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off
(追記)
/etc/ha.d/ha.cfの内容を変更してpacemaker再起動を繰り返すと、crm_monの結果に
Node ha1.localdomain (994f9fdb-49d2-458f-a26f-3d7ace82063b): UNCLEAN (offline) Node ha2.localdomain (701f93e2-b2e2-4c22-b5e7-57f88fd864b6): UNCLEAN (offline)
のような出力が現れる。
これを削除するには、crm configure edit でcrm設定を開き、該当のnode定義を削除する必要がある。
参考:
OSごとコピーしてLinux-HA環境作りTai! « Linux-HA Japan
crm resource migrateの罠
Pacemakerのクラスタ切替方法調べててハマったのでメモ。
crm resource helpに以下の記載があるのを見つけた。
migrate,move migrate a resource to another node
unmigrate,unmove unmigrate a resource to another node
migrateならクラスタ切替出来るな、と思ったのが罠。
早速コマンドを実行。
# crm resource move vip WARNING: Creating rsc_location constraint 'cli-standby-vip' with a score of -INFINITY for resource vip on host1 This will prevent vip from running on host1 until the constraint is removed using the 'crm_resource -U' command or manually with cibadmin This will be the case even if 0270-host1 is the last node in the cluster This message can be disabled with -Q
WARNINGが出たが、目論見通り系切替が出来た。
(今見ると、このWARNINGの内容をちゃんと読んでおくべきだった。。)
が、その後、vipと同一グループのリソースにエラーが起きても、クラスタ切替が走らなくなった。
なぜだと思って色々調べていたら、crm configure showで見慣れない定義が追加されてたのを見つけた。
location cli-standby-vip vip \ rule $id="cli-standby-rule-vip" -inf: #uname eq host1
この定義がある限り、vipはhost1には絶対に切り替わらない。(-infは"絶対に〜してはならない"という定義)
いつ追加された定義かを確認したら、crm resource moveを実行した時に追加されたことが分かった。
対処として
# crm resource unmigrate vip
を実行することで、上記のlocation定義は消えた。
(ちなみに、moveとmigrate、unmoveとunmigrateはそれぞれ同じ動作をするオプションになる)
とは言え、unmigrateをクラスタ切替後に実行したかは、crm_monの結果からは確認出来ないので、実行忘れが怖い。毎回crm configure showするのも非現実的だし。
クラスタ切替は
# crm node standby host1 # crm node online host1
という手順で、ACT側のノードを一旦standbyにすることでリソースを反対のサーバに移動させて、その後、standbyのノードをonlineにすることで実施することにした。
もう少し綺麗なクラスタ切替の方法はないんかなぁ。。
minttyをインストールしてみた
Windows標準のコマンドプロンプトが使いづらくて何か代替手段ないかと思って探してたら、minttyがいいという情報があったのでインストールしてみた。
環境はWindows7 Professional。
参考:
http://tanakh.jp/posts/2011-11-15-windows-terminal.html
http://dogmap.jp/2011/11/15/mintty/
MinGW/MSYSのインストール
以下のURLからinstallerをダウンロードして実行。
http://sourceforge.net/projects/mingw/files/Installer/mingw-get-inst/
インストール後、MinGW Installation Manager起動。
All Packages->MSYS->MSYS Base Systemを選択して、msys-baseを右クリックし、Mark for Installationを選択。
要るのか分からなかったけど、All Packages->MinGW->MinGW Base Systemのmingw32-baseも選択した。
メニューのInstallation->Apply Changesを選択してパッケージインストール。
minttyのインストール
C:\MinGW\msys\1.0\msys.bat を起動し、起動したウィンドウで以下を実行
$ mingw-get mintty
これでminttyのインストールは出来た。
mintty起動用のショートカット作成
Windowsの右クリックメニューより、ショートカットを作成。
以下のコマンドパスを設定する。
起動後の設定
ウィンドウのカスタマイズ
mintty起動したら、ウィンドウの右クリック->optionsから好みの設定が出来る。
自分が設定したのは以下。後はお好みで。
- Looks -> Colours (文字色、背景色)
- Looks -> Transparency (ウィンドウの透過度)
- Text -> Font (フォント)
- Window -> Default Size (起動時のウィンドウサイズ)
Text -> Localeの設定をja_JP, SJISに設定しても日本語が使えなかった(lsで日本語名のファイルが表示できなかった)のは謎。
何か他に設定やら追加パッケージが居るんかな?
Agile Japan 2014 仙台サテライト に行ってきました(基調講演)
2014/6/27(金)のAgile Japan 2014の仙台サテライトのレポート。
当日のTogetter
本家のTogetter
仙台サテライトのTogetter
基調講演
日産でGT-R開発の総責任者を務めていた水野和敏さんによる基調講演。
この人のインタビューは日経ビジネスで何回か見たことがあって、そのインタビューの歯に衣着せぬ物言いが面白かったので楽しみにしてたけど、期待に違わない面白さでございました。
あまり"Agile Japan"の講演ではなかったけど。。
以下、内容と感想など。
企画も開発も生産も実験も販売もサービスも品質保証も一体になるのが日本人のすばらしさ。なぜこれが出来るかというと、大多数の日本人は共通の価値観を持ってるから。
日本語は、考えなければ、相手を洞察しなければ、喋れない言葉。
英語は何も考えなくても喋れる言葉。だから世界の公用語になった。言葉に感性のない国のブランドは失われている。グローバル競争が始まったら、アメリカはDiscount Valueの消費立国にしかならなかった。
ヨーロッパは単一民族国家、共通の価値観を持った集団がブランド形成している。
全ての会社がブランド形成に成功しているわけではない。アメリカの資本とマネジメントを取り入れた会社が、ドイツの文化や技術を理解せずにモノ作りを始めたら、Discount Valueの世界になってしまった。
最初から飛ばしてきたー。
日本ってアメリカに押されっぱなしで、仕事のやり方もアメリカに倣おうとしてるように感じるけど、自分たちの強みは知っておかないといけないんだろね。
レースは1年前に終っていなければいけない。サーキットに出てレースをやってるようではいけない。
自分がレースの仕事に入って、最初にやったことはビッグデータベース作り。
データ計測する人間を雇って、周りのライバル社の全ての車のデータを集める。そのデータを徹底的に分析し、来年勝つためにはタイムをどれくらい短くすれば勝てるか計算し、車の改良で何秒速くする、ドライバーが何秒速くする、メカニックがピットワークで何秒速くする、といった個々の目標を決め、裁量権を与える。
ここで与える目標は曖昧ではいけない。みんなが納得できるものでなければいけない。だからビッグデータを使う。
データは集めるだけではダメで思考しなければいけない。
この講演で衝撃受けたところ。
チームで目標を具体化して共有するのは、開発仕事の度に出来なくて悩むところ。
今は根性論でチームにハッパかけて仕事やらせてる部分があるけど、こういう所に力入れるのがリーダーの役目なんだろうなと痛感。
効率を追いかけるなら、"What is race"で考える。
車が速ければいい、ドライバが速ければいいというのは"How to race"。バクチ。
レースはサーキットでやるものではなく、ホームワークでやるもの。だから全戦全勝できる。
プログラマ的には「どう作るか?」ではなく「何を作るのか?」。これは本当に大事。
最近の仕事で「設計書通りに作りました。どう使うのかは知らないので誰かに決めてもらって下さい」と言われて衝撃を受けたことを思い出した。。
トライ&エラーなんてやってはいけない。特に車はエラーがあると人が死ぬ。予測してOKな事しかやってはいけない。
ただし、「予測してOK」な事を求めると過去の例に戻ってしまう。これをやると商品が時代遅れに戻ってしまう。未来の目標をどう共有させるかが、チームの最高の仕事。
ソフトなのでとりあえず作って動かしてみて、はよくやる。ここはソフトと車の違いかな、と思った。
しかし、予測OKなもので、しかも新しいもの、ってハードルが高い。
不景気というのは、お金持ちがお金の使い道に困って、たっぷり蓄えていて、普通の人にお金がいかなくなった状態。
ちょっとつつけばお金持ちからお金は出てくる。
不景気だから会社が儲からないのではなく、新聞の記事を読んで経営して会社を儲からなくしてるのが経営者。リーマン・ショック後、NYでは高い価値を持つもの(金、絵画、アパートメント等)の値段は上がった。BMW、ベンツ、ポルシェの高級車も飛ぶ様に売れた。日本は高級車として売れる車がなく、東南アジアに行って安車を売るという戦略を取ってしまった。
「不景気だから安くしなきゃダメなんだ」と考えてたけど、こういう視点もあるんだな。
GT-Rがスーパーカーに見えるか? むしろセダンに見えるでしょ?
でも、スーパーカーに見えない車がスーパーカー抜いていったら相手は度肝抜かれる。普通の人が不可能と思ってることをやるのが日本人。トランクに荷物が積める。退職したおっさんが片手ハンドルで300km出せる。4輪駆動で雨の日も雪の日も走れる。300km走行中にバーストしても普通に走ってディーラーにタイヤ交換行ける。こういう車を作れるのが日本人。日本人のおもてなしの心。
これが日本人がスーパーカーを作って世に問う意味。フェラーリより良いフェラーリを作ったってしょうがない。そこには創造性がない。
以前にフランスに留学してた人から、向こうで不便な所をちょっと工夫するだけでみんなから驚かれたという話を聞いたことを思い出した。この「便利さ」を自然と追求出来るのは日本人の強みなんだろうなと思った。
技術の進化は値段を下げる。技術の進化は付加価値を上げるとみんな思っているが、それは勘違い。
これは実感として分かる。何でも最初に出た時が一番高くて、後は下がってくだけだし。
とは言っても、進化していかないと、買ってすらもらえなくなる。。
原価を下げる方法として、2つの道がある。技術の進化で原価と小型化を行うことで原価を下げるか、技術開発を止めて安い所を使って賃金格差で原価を下げるか。
技術開発を止めると、低いレベルに合わせた技術と作りになる。今まで誤差±0.3で作ってたものを、誤差±0.5で作ってもOKと言ったりする。これを100箇所集めたら車はどうなる? これを日本の会社の商品として売ることは長い目で見ていってどうなのか?安い車で海外展開を行ったメーカーは3月決算でほとんど利益出ていない。
日本のものづくりにこだわった自動車メーカーは利益が出ている。特にTOYOTAは震災後、岩手にAQUAの工場を作って、震災復興と日本の技術の復興の両方を行った。こういう事をやると従業員もやる気が出る。
ソフト開発も全く同じ道を歩んでるのでよく分かる。
なぜものが見えなくなるか?それは会社という枠の中でモノを見ているから。ニュートラルに見れなくなるから。
野生の動物を檻の中に入れると、最初は野生に戻ろうと暴れるが、1周間もすると暴れるのを止める。居心地が良くなってしまうから。
みんな最初は社会的使命で職業を選んだはず。そのときはフィルターはなかったので社会が見えてた。会社に入ると居心地が良くなり最初の使命を忘れてしまう。情報が見えなくしてるのは自分自信。
会社は実現の手段であり人生に取ってHow Toでしかなく、職業の選択がWhat、Whyだったはず。
会社に入って居心地が良いと、How Toだったはずの会社がWhat、Whyに変わってしまう。これで商品開発やっても客は永遠に見えない。
これは耳が痛いです。。。
物事の開発の上流はプログラマーや設計ではない。
一番えらいのは現場。現場が作れない設計を出しても認められない。現場が作れるもの以外、図面は書いてはいけない。現場が最上流。
現場の技術開発と設計の開発がパラで動くのが日本のものづくりのはず。
今の日本は、設計が言ったから、設計が言ったから、設計が言ったから...
日本人の良さは、新しい精度や技術に挑戦する現場のものづくりと、その現場の腕を活かそうとする設計が組み合わさったものが本来の日本のものづくり。ここにはトライ&エラーという無駄なものはない。現場の技術を疎かにしたメーカーは今後、永遠にディスカウント合戦とクレーム対応から逃れられなくなる。
なぜなら、設計者は現場の技術以上の図面が描けないから。
「現場の技術を疎かにしたメーカーは今後、永遠にディスカウント合戦とクレーム対応から逃れられなくなる。」は刺さった。
オフショア開発の品質が..というのははよく聞く話だし、オフショアでなくても、安くするために単金の安い協力会社に発注してそれなりのものを作るというのもよくある話。
あと、個人的には、モノを作らない設計者が、現場の技術に着いて行けなくなってるのも怖かったりする。
本当のグローバルはその先にある。
今は日本人が日本の価値観でブランド作ってるが、価値観や概念まで含めて多様化していったとき、日本人の想像力は世界的にもっと力を持てるはず。
エアバスは、デザインはフランス人、質実剛健な構造はドイツ人、質感の高い所はイギリス人がやってる。民族が結集して、それぞれの良さをアセンブリしている。海外化とはこういう事だと思う。
互いの強さを合わせながら新しいものを作り出す。そういう開発やってみたい。
未来は言葉にならない。未来や夢は画像で考えてるはず。未来は言葉では表現できない。
言葉はコミュニケーションツールであって、過去の表現にしかならない。
新しい事をやるときに討論してはいけない。まず一人で考えること。
考えた結果を言葉や画像で見せて、チームでイメージを共有する。
GT-Rを作ったときは「リタイヤした夫婦2人が1週間分の荷物をトランクに詰めて、、ドイツのアウトバーンを走って、、、『こんな時代が来るなんて』と会話してる」こういう車を作ろうぜ、と言った。
「最高速何kmで、ベンチマーク幾つで、、」のような画像にできないものでは目標にならない。
これはなるほどなー、と思った。
最近「これからどうするか?」という討論をやった時に、討論を詰めていっても、現状の問題の反転としての未来(今こういう問題があるから、こう改善されてればいい)しか出てこなかった事を思い出した。
リーダーになって、チーム員と本当に仕事したかったら、会社からもらった権限を忘れること。
今からやる事はかつて世界中で誰もやったことがない仕事なんだ、この人たちは必ず失敗するんだ、失敗を最大限リカバー出来るようにに自分はどんな責任の範囲を貰えばよいか、それだけを考える。
自分はまだここまで腹くくってリーダー出来てないです。確かにこういうリーダーの下だったらみんな全力で作業するよな。
趣味で仕事するからチームがバラバラになる。趣味というのは自分のため。これを「自分らしさ」と勘違いしてる。
「人の喜び」というキーワードがあって、チームで物事が共有できる。
「自分は何やろうか?」と考えてもアイデアは出てこないが、「人のために何をやろうか?」と考えるとアイデアは無限に出てくる。
キーワードは「人の喜び」。「どういうお客さんをどう喜ばせるか」に徹底的に時間を掛けて、具体的な支援に落としこむ。How Toは一番最後に考える。
これは納得。アジャイル開発にも通じる話。
アジャイル開発に通じる話もあったけど、それ以上に、水野さんの仕事への情熱に当てられた2時間でした。水野さん熱かったなー。
公演中に度々紹介されてたスライド。
『時を超える技術』 水野和敏氏 ―あなたと部下を最高の結果に導く極意とは?― - YouTube
午後の部に続く。